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2014 年度 実績報告書

マルチヘムタンパク質の部位特異的変異による光機能化

研究課題

研究課題/領域番号 24550183
研究機関東京工業大学

研究代表者

蒲池 利章  東京工業大学, 生命理工学研究科, 准教授 (30272694)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードシトクロムc3 / 光水素発生 / ヒドロゲナーゼ / ペルオキシダーゼ
研究実績の概要

マルチヘムタンパク質である硫酸還元菌由来のシトクロムc3の部位特異的変位導入により特定のヘム近傍の環境を変化させる。これにより、元来有している電子伝達機能に加え新機能を付与することができるといえる。これまでに、Shewanella oneidennsisを用いた異種発現系を構築し、シトクロムc3の部位特的変異導入により、ヘム近傍のアミノ酸置換を行い、特定のヘム欠損シトクロムc3の調製を行った。また、ヘム周辺のアミノ酸置換により新規機能として、ペルオキシダーゼ活性を付与したシトクロムc3の調製に成功した。さらに、これらの変異シトクロムc3は元来有している電子伝達能を有していることが明らかとなった。これらのことから、マルチヘムタンパク質を用いれば、従来有している機能に加え新規な機能を付与できることがわかった。さらに、高効率光水素発生系の構築のため、ベシクルを反応場として用いた反応系を構築し、均一系の光水素発生に比べ効率よく遂行することを明らかにした。特にベシクルの表面電荷を調製することで、電子伝達体の所在を調節すること示し、電子伝達体の局在が光水素発生反応へ与える影響について検討した。その結果、ベシクルへ電子伝達体を局在させると、逆電子移動反応の進行が速くなり、光還元速度は低下するものの、水素発生効率が向上するという結果がえられた。これは、光水素発生反応に必要なすべての成分がベシクル中に共存することにより、順方向の電子伝達効率が向上し、最終的な水素発生効率の向上につながったことを示している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Methane hydroxylation using light energy by the combination of thylakoid and methane monooxygenase.2014

    • 著者名/発表者名
      Ito, H.; Mori, F.; Tabata, K.; Okura, I.; Kamachi, T.,
    • 雑誌名

      RSC Advances

      巻: 4 ページ: 8645-8648

    • DOI

      10.1039/c3ra46870d

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] リン光寿命測定による 細胞内酸素濃度イメージング2014

    • 著者名/発表者名
      蒲池利章
    • 学会等名
      第2回細胞凝集研究会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2014-12-06
    • 招待講演
  • [学会発表] リポソーム再構成膜結合型ヒドロゲナーゼを用いた光水素発生2014

    • 著者名/発表者名
      伊藤栄紘、岩﨑達也、大倉一郎、蒲池利章
    • 学会等名
      旭川大会(第44回石油・石油化学討論会)
    • 発表場所
      旭川グランドホテル
    • 年月日
      2014-10-16 – 2014-10-17
  • [学会発表] Photoinduced energy conversion using metalloprotein2014

    • 著者名/発表者名
      Toshiaki Kamachi
    • 学会等名
      Artificial photosynthesis work shop
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2014-10-06
    • 招待講演
  • [学会発表] 軸配位子置換によるシトクロムc3への酸化触媒機能の付与2014

    • 著者名/発表者名
      伊藤力、中澤悠、杉本太郎、田畠健治、蒲池利章
    • 学会等名
      第8回バイオ関連化学シンポジウム
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-13
  • [学会発表] Methane hydroxylation using light energy by the combination of thylakoid and methane monooxygenase2014

    • 著者名/発表者名
      Hidehiro Ito, Fumiya Mori, Kenji Tabata, Ichiro Okura and Toshiaki Kamachi
    • 学会等名
      Eurobic12
    • 発表場所
      Swiss, Zurich
    • 年月日
      2014-08-24 – 2014-08-30
  • [図書] バイオ水素とキャリア開発の最前線2015

    • 著者名/発表者名
      蒲池利章; 大倉一郎
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      CMC

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公開日: 2016-06-01  

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