本研究の最終目的は、細菌(マイコプラズマやシアノバクテリア)の数百万塩基対以上のゲノムDNAをハイスループットで効率よく「完全化学合成」する手法の確立である。本研究課題では、「鎖伸長効率の向上」と「精製作業の簡略化」および、「長鎖DNA合成フローシステムの構築」の基礎検討をおこなった。具体的には、活性化剤内包型固相担体を用いた縮合反応と、亜リン酸ジフェニルを用いたキャップ化反応を利用し、30量体程度のDNAオリゴマーの合成をおこない本手法の有用性を確認した。また、DNA合成フローシステムのためのフィルター型ポーラスガラス担体を合成し、この担体上での反応性を詳細に調べた。
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