独自に開発した自発的分子内活性化ユニットを用いて,標識グループを部位選択的に蛋白質に導入する方法の開発を目的とした. まず,標的蛋白質に結合するリガンドが分離することなくチオエステルへ変換されるリガンド結合型自発的活性化ユニットの設計と合成を行った.副甲状腺ホルモン(PTH)受容体を発現させたに細胞に対して,PTH部分ペプチドをリガンドし,この受容体の蛍光標識を試みた結果,蛍光顕微鏡観察によって受容体発現部位に蛍光を確認できた.しかし,最終的には共有結合によって受容体が修飾できたかどうか確認できなかった.一方で,ここで設計した自発的活性化ユニットを利用して蛋白質の化学合成に成功した.
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