• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

究極の分離膜としての無欠陥超薄膜創製を目指した可溶性2次元ポリマー1分子膜の合成

研究課題

研究課題/領域番号 24550223
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

垣花 百合子  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (90592014)

研究分担者 青木 俊樹  新潟大学, 自然科学系, 教授 (80212372)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード分離膜 / 可溶性 / 2次元
研究概要

本研究の目的は、従来には存在していない、より高度な機能と自己支持性を有する超薄膜の開発を目指して、考えうるもっとも薄い厚み(=原子の厚み=数オングストローム、サブナノメーター)を持ち(=最超薄膜)、かつ欠陥を持たない膜(=無欠陥膜)を得るために、2次元(シート)ポリマー合成法を開発し、このポリマー1分子からなり、ある程度の面積を持つ最超薄膜(巨大1分子膜)の創製を実現することである。ここで特に問題となるのは2次元(シート)ポリマーのその構造がゆえの低い可溶性あるいは不溶性である。このことは成型そのものを困難のとする。
そこで本年度は、これを避ける意味で、低重合度の2次元(シート)ポリマーを超分子的に配列させる事を計画した。具体的には2次元構造である平面ラダー構造をとる含素ケイ素ポリマーであるポリシルセスキオキサンを形成する出発化合物であるアルコキオリゴシロキサンを側鎖に持つフェニルアセチレンモノマーを設計した。
最初に片末端にアミンを持つアルコキオリゴシロキサンを合成した。別途アルデヒド置換基を持つフェニルアセチレンを合成した。両者の縮合でモノマーを合成する。
次にこのモノマーの重縮合を行い、ポリシルセスキオキサン含有のフェニルアセチレンモノマーを得る。これを重合後、環化芳香族化分解し、目的とする低重合度の2次元(シート)ポリマーの超分子体を得る。これにより不完全ではあるが、考えうるもっとも薄い厚み(=原子の厚み=数オングストローム、サブナノメーター)(=最超薄膜)の膜を形成し、その機能を調べることが可能になる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前駆体までの合成段階である。

今後の研究の推進方策

2次元(シート)ポリマーのその構造がゆえの低い可溶性あるいは不溶性を避ける意味で、低重合度の2次元(シート)ポリマーを超分子的に配列させる事をまず進めていき、その分離膜としての基本性能を検討する。

次年度の研究費の使用計画

次年度以降には、可溶性シートポリマーを溶媒製膜法あるいは、スピンキャスト法等で製膜し超薄膜を得る。このため、研究費は製膜用溶媒費、スピンコーター装置費に用いる。前年度に引き続き2次元(シート)ポリマーおよびシートポリマー合成・測定、製膜を行うため、研究費は合成・測定用試薬費、製膜用溶媒費に用いる

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 超分子前駆体よりの可溶性ポリシルセスキオキサンのラダー構造の完全性と気体選択透過性との関係2012

    • 著者名/発表者名
      加藤史也、垣花百合子、金子匠、劉立佳、寺口昌宏、金子隆司、青木俊樹
    • 学会等名
      第61回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20120529-20120531
  • [学会発表] 超分子前駆体よりのラダー構造を含む可溶性ポリシルセスキオキサン含有膜の気体透過性2012

    • 著者名/発表者名
      垣花百合子、加藤史也、金子匠、劉立佳、大石智之、寺口昌宏、金子隆司、青木俊樹
    • 学会等名
      日本膜学会第34年会
    • 発表場所
      早稲田大学 西早稲田キャンパス63号館
    • 年月日
      20120508-20120509

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi