シリカ(SiO2)系多孔体は触媒や吸着材など幅広く利用されている。本研究では、ケージ状のシロキサン(Si-O-Si)骨格を有する分子をビルディングブロックとして用いた新規ナノ空間材料の合成について検討した。光機能性の有機リンカーを用いてケージシロキサンを3次元的に連結することによって、伸縮可能なネットワーク構造を有する新しいハイブリッド材料を得た。また、ケージシロキサンの頂点を位置選択的に修飾することに成功し、段階的なSi-O-Si形成による連結様式制御や、Si-O-M(M = 異種金属)形成による触媒活性サイトの導入に道を拓いた。
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