中空部を選択的に除去することによる中空メソ多孔体の合成法を開発した.親水性であるメソポーラスシリカのコアの周りに,プロピル基を有する疎水性のメソポーラスシリカを粒子成長させた.その後,陽イオン性界面活性剤の依存下でアンモニア水により,親水性シリカであるコアを選択的に分解した.得られた中空シリカをミクロ反応容器として二相系反応に添加することにより反応速度が増大し,さらにフェニル基で中空シリカ表面を修飾すると,反応速度が3.5倍まで増加した.水相を含んだ中空粒子が油相に相間移動すること,および水相内で中空粒子で囲まれた油滴が形成されることにより界面積が増大し,速度が増加することを明らかにした.
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