新規な三次元網目構造を持つ高分子ゲルを得るために、新しい架橋法を開発した。更に、得られた新規な構造を持つゲルの性質を解明した。 新しい架橋法とは、まず、架橋点となる反応性側鎖を持つ線状高分子を合成、次に、その反応性側鎖を利用し架橋してゲルを得る方法である。得られた新規な構造を持つゲルは、三次元網目鎖の連鎖分布等において、従来のジビニル化合物共存下共重合法で得られたゲルと比べて構造的に全く異なった。また、その性質においても、①架橋反応時の溶媒効果、②膨潤度の温度依存性、③架橋密度の制御性や官能基導入の容易性、④温度変化による膨潤度の変化速度などの点で従来にない特徴を有することが判明した。
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