| 研究課題/領域番号 |
24550265
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| 研究機関 | 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 |
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研究代表者 |
門多 丈治 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 加工技術研究部, 研究主任 (40416350)
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| 研究分担者 |
平野 寛 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 加工技術研究部, 研究室長 (10416349)
上利 泰幸 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 企画部, 研究フェロー (70416288)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| キーワード | ポリ乳酸 / 精密合成 / 有機触媒 / プラスチック / 分岐構造 / 耐熱性 |
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| 研究実績の概要 |
酵素を模倣した高活性な新規有機触媒を開発し、分子量と化学構造を正確に制御した、“精密ポリ乳酸”の定量的合成を可能とした。従来、ポリ乳酸の物性研究には分子量分布の広いものが用いられていたため、真の性質や性能の理解に基づく材料設計には至っておらず、プラスチック材料として一般普及に至らない一因となっている。そこで、分子鎖長、分岐構造、末端基をデザインした、分子量分布の狭い“精密ポリ乳酸”を合成し、構造と物性の関連を明確化することを第一目標とし、その中から従来にない性質を見出すことで、高機能プラスチック新素材の開発に繋げることを最終目標とした。
（１）デザインされた精密ポリ乳酸の合成：開発した新規有機触媒を用い、開始剤・停止剤、モノマー/開始剤比、モノマー種を選択し、高分子量化、多分岐化、末端基修飾、ブロック共重合体化を試みることで、様々な分子量、構造を有する、分子量分布の狭いポリ乳酸を簡便に得ることができた。分子量数百から２１万まで、直鎖状から８分岐までの精密多分岐ポリ乳酸の合成に成功した。ブロック共重合化の可能性も示せた。
（２）分子量、構造と諸物性の関連の明確化：得られた精密多分岐ポリ乳酸の熱的・力学的性質を調べ、分子量、分岐度、末端構造と耐熱性、結晶性、力学的性質との関連を明確化した。特に、熱分解開始温度は３００℃以上に達し、従来品の耐熱性を大幅に更新した。
（３）工業材料化を目指して：構造をデザインすることで従来のポリ乳酸とは全く異なる性質の発現、制御が可能となった。特に、分岐構造とすることで接着性、柔軟性に優れることが分かり、その知見をもとに、接着剤、フィルム、成形材料に適したプラスチック新素材候補を設計し、応用発展に繋がりつつある。
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| 備考 |
・「柔軟で強靭なＰＬＡ」と題し、化学工業日報4面掲載（２０１５年２月２日）
・「新ＰＬＡ合成技術を開発 柔軟・強靭、エポキシ並みの接着力」と題し、包装タイムス1面掲載（２０１５年３月１７日）
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