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2012 年度 実施状況報告書

複眼撮影システムを用いた歯周治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 24560054
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪歯科大学

研究代表者

緒方 智壽子  大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (60288777)

研究分担者 谷田 純  大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (00183070)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード複眼システム / 歯周治療 / 歯肉 / ステレオマッチング / 偏光画像 / パターン投影 / 散乱 / 形状計測
研究概要

本研究では、歯肉の色や3次元形態を計測し、その経時変化の比較により、歯周治療に応用することを目的として、その実現手段として、複眼口腔計測システムの開発を行う。本年度は、複眼口腔計測評価システムの試作、ならびに、複数の撮影モードによる予備実験をすすめ、以下の成果を得た。
1.複眼撮像システムTOMBOをベースに、白色光、狭帯域光、直線偏光、各種構造パターンなどの照明機構と、視差画像、波長画像、偏光画像の撮像モードを備えた複眼口腔計測評価システムを試作した。2.試作システムにより、被験者実験を行い、各照明・撮像モードによる参照データを取得した。得られた参照データにより、各種の計測演算処理の検討を行った。3.口腔内は、唾液による反射、歯と歯肉により大きく異なる輝度レベル、テクスチャに乏しい組織表面など、ステレオ形状計測法にとって悪条件である。これらの問題を克服するため、構造パターン投射によるアクティブ計測を適用し、ランダムドットパターンと縦縞パターンが良好な結果を与えることを確認した。4.直線偏光照明と直交偏光撮像の組み合わせにより、歯肉表面での反射を低減でき、かつ、内部組織による散乱光が計測できることを確認した。さらに、内部組織をテクスチャとして利用することにより、パターン投影を用いないパッシブ計測が可能であることを示した。5.デンタルミラー型の小型口腔計測システムの設計をすすめ、基本的な撮像が行えることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画通り、複数の照明機構と撮像モードを備えた複眼口腔計測評価システムを作製し、良好な計測データが得られることを確認できた。既存のプロトタイプシステムと比較して、安定性、可用性ともに優れており、今後、効率的な臨床データ収集が期待される。さらに、より小型のデンタルミラー型システムの開発にも着手し、基本性能の確認に至っている。

今後の研究の推進方策

本年度作製した複眼口腔計測評価システムによる臨床データを収集し、歯周病学的知見を得るためのデータベースを整備する。同システムの可用性を高めるため、ソフトウェアの改良を進める。デンタルミラー型小型口腔計測システム用の処理アルゴリズムを開発し、臨床応用をすすめる。

次年度の研究費の使用計画

デンタルミラー型小型口腔計測システムの、ソフトウェアの改良を進める。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Computational Multiplex Imaging

    • 著者名/発表者名
      Jun Tanida, Tomoya Nakamura, Ryoichi Horisaki
    • 学会等名
      The Second Japan-Korea Workshop on Digital Holography and Information Photonics (DHIP)
    • 発表場所
      徳島大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 複眼撮像システムによる歯肉形状計測

    • 著者名/発表者名
      美馬大樹、香川景一郎、緒方智壽子、谷田 純
    • 学会等名
      第11回関西学生研究論文講演会
    • 発表場所
      和歌山大学
  • [学会発表] 複眼撮像システムを用いた多重化計算イメージング

    • 著者名/発表者名
      谷田 純
    • 学会等名
      第60回応用物理学会春季学術講演会
    • 発表場所
      神奈川工科大学

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公開日: 2014-07-24  

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