本研究課題では、負イオン注入法により石英ガラス中に作製した様々な粒子径のAgナノ粒子材料について、分光エリプソメトリーとフェムト秒パルスによるポンプ・プローブ分光計測を用いて評価解析を行い、3次光学感受率の波長分散について実験的に明らかとした。3次光学感受率は粒子径に非常に敏感で、粒子径15nm以下では量子サイズ効果が支配的となり級数的に増大すること、波長分散は発現する離散的準位の遷移エネルギー変化に対応することを明らかとした。さらに3次の非線形項によるナノ粒子内の局所電場強度の変調を実験的に確認することに成功した。また局所場因子の分散は、入射光強度とともにシフトすることを明らかとした。
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