研究課題/領域番号 |
24560067
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
坂佐井 馨 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究主幹 (00343913)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 輝尽性蛍光体 / 低ガンマ線感度 / 熱中性子 / 高速中性子 |
研究概要 |
輝尽性蛍光体を用いて、熱中性子から高速中性子までの広い領域におけるイメージングを行うため、ガンマ線感度の低い輝尽性蛍光体と中性子有感物質、及びラジエータを混合する方法を用いて実験を行った。低ガンマ線感度の輝尽性蛍光体としてKCl:Eu2+を、中性子有感物質としてはLiFを、ラジエータとしてはポリエチレンを用いてサンプルを作成し、そのスペクトル特性やα線照射による輝尽性蛍光特性等の基礎特性を測定した。 サンプルとしては、輝尽性蛍光体と中性子有感物質の混合比を一定とし、ラジエータの混合割合を変化させたサンプルを作成し、高速中性子の照射特性を調べた。高速中性子源としては、原子力機構の核融合中性子工学用中性子源(中性子エネルギー14.8MeV)を用いた。また、これと並行して、輝尽性蛍光体の出力を決定する輝尽性蛍光体へのエネルギー付与を評価するための理論式を導出すると共に、PHITSによるシミュレーション計算を行った。シミュレーション計算と理論式による解析計算の結果と実験結果はほぼ一致し、最大の輝尽性蛍光出力が得られるのは、ラジエータの量が重量比で5%のときであった。しかし、ラジエータを全く添加しない場合と比較すると、その出力は数%しか違わず、KCl:Eu2+とLiFを混合しただけでも高速中性子検出は可能であることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は輝尽性蛍光体と中性子有感物質、ラジエータを用いた方法を行い、計画通りである。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、研究計画通り、昨年度の研究を引き続き進め、母体に有感物質を含む輝尽性蛍光体にラジエータを添加して行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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