• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

建築構造詳細解析の高速化のためのファイバーコースグリッドMG法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24560080
研究機関日本大学

研究代表者

宮村 倫司  日本大学, 工学部, 講師 (30282594)

研究分担者 磯部 大吾郎  筑波大学, システム情報工学研究科(系), 教授 (00262121)
山下 拓三  独立行政法人防災科学技術研究所, その他部局等, 研究員 (40597605)
キーワードマルチグリッド法 / 梁要素 / ファイバー / ソリッド要素 / 大規模並列計算 / 有限要素法
研究概要

1 塑性ヒンジモデルを組み込んだファイバーコースグリッドとファインメッシュ間のRestrictionおよびProlongation演算の開発・実装:昨年度にソリッド要素,ファイバー要素(ASI-Gauss法)により,弾塑性地震応答解析を実施した4層鋼構造骨組モデルの解析結果に対し,ソリッド要素による解析結果の応力を断面方向に積分することで合応力,曲げモーメントを求め,ファイバー要素による結果と直接的に比較できるようにした.それに基づき,Restriction演算を行うための定式化について検討した.また,各種コンポーネント解析の結果を分析し,接合部の扱いについて検討した.
2 ASI-Gauss法に基づくファイバーモデルの高精度化:ソリッド要素を用いた4層鋼構造骨組モデルの地震応答解析では,骨組の崩壊挙動までシミュレーションを行っており,柱脚,柱頭における鉄骨部材の局部座屈により塑性ヒンジが形成される様子をシミュレートできた.一方,ファイバーモデルには,弾塑性局部座屈を表せるようなマクロモデルが組み込まれていないため,その点について検討を行った.
3 ファイバー付ソリッド要素詳細メッシュの作成:昨年度作成した2層立体骨組のソリッド要素によるメッシュを基に,接合部における通り芯の始点と終点,断面方向ベクトルの入力方法について検討した.研究分担者が別プロジェクトにおいて開発中の骨組のソリッド要素メッシュ作成ソフトを開発しており,そのソフトに通り芯(ファイバー)情報を付加する方法について考えた.地震応答解析用境界条件の設定機能を開発した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Restriction演算,Prolongation演算を行うコードは完成している.しかし,ファイバーコースグリッドMG法のテストプログラムは十分な収束性が得られておらず改良が必要である.弾塑性解析への対応に必要なソリッド要素モデルあるいはファイバーモデルによる個別の解析結果は十分に得られている.また,ファイバー付ソリッド要素詳細メッシュの生成ソフトの開発は順調に進んでいる.

今後の研究の推進方策

本年度前期にファイバーコースグリッドMG法のテストプログラムを完成させる.後期には弾塑性解析に対応したプログラムの開発を開始する.別プロジェクトで開発された骨組のソリッド要素メッシュ作成ソフトをベースとしてプリ処理ソフトを開発し,ファイバー情報を付加する機能を追加する.ファイバーモデルにより部材の局部座屈を考慮できるようなマクロモデルを開発する.

次年度の研究費の使用計画

ファイバーコースグリッドMG法のアルゴリズム構築のために、シミュレーション結果の分析、整理を行うための人件費を計上していたが、作業は当初予想していたよりも少なかったため、研究代表者、研究分担者が行った。そのため、人件費が当初の計画よりも少なくなった。また、データ保存用にハードディスクを購入予定であったが、今年度はデータ量が少なかったために、次年度に購入することとした.一方、APCOM2013で発表するための旅費が、当初の計画以上になったため、余った人件費の一部で充当した。そのため、残額は概ねハードディスク購入費程度となった。
本年度はテストシミュレーションの出力結果が増加することが予想されるため、データ保存用にハードディスクを購入する.一方、データ整理のための人件費については、当初の予算の範囲で使用する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 数値震動台を用いたALCパネルの角部接触の有限要素解析2014

    • 著者名/発表者名
      小檜山雅之,大崎 純,宮村倫司,山下拓三
    • 雑誌名

      構造工学論文集

      巻: 60B ページ: 463-470

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Verification and Validation of a Seismic Response Analysis Code for Framed Structures Using the ASI-Gauss Technique2013

    • 著者名/発表者名
      Daigoro ISOBE, Won Sang HAN and Tomoshi MIYAMURA
    • 雑誌名

      Earthquake Engineering and Structural Dynamics

      巻: 42 ページ: 1767-1784

    • DOI

      10.1002/eqe.2297

    • 査読あり
  • [学会発表] Seismic response analysis of super-high-rise steel building considering soil-structure interaction using fine mesh of solid elements2013

    • 著者名/発表者名
      Tomoshi Miyamura, Shuhei Takaya, Takuzo Yamashita, Hiroshi Akiba, and Muneo Hori
    • 学会等名
      APCOM & ISCM 2013
    • 発表場所
      Singapore
    • 年月日
      20131211-20131214
  • [学会発表] 多数のMPCを含む大規模構造解析へのBDD法の適用2013

    • 著者名/発表者名
      宮村倫司,高谷周平,吉村 忍,堀 宗朗
    • 学会等名
      日本機械学会計算力学部門第26回計算力学講演会
    • 発表場所
      佐賀
    • 年月日
      20131102-20131104
  • [学会発表] 角型鋼管のソリッド要素による有限要素弾塑性座屈解析2013

    • 著者名/発表者名
      宮村倫司,山下拓三,秋葉博,梶原浩一
    • 学会等名
      計算工学講演会論文集
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130619-20130621
  • [学会発表] Dynamic collapse analysis of four-story steel frame using E-Simulator2013

    • 著者名/発表者名
      Tomoshi Miyamura, Makoto Ohsaki, Takuzo Yamashita, Daigoro Isobe, Masayuki Kohiyama
    • 学会等名
      4th ECCOMAS Thematic Conference on Computational Methods in Structural Dynamics and Earthquake Engineering
    • 発表場所
      Kos Island, Greece
    • 年月日
      20130612-20130614

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi