最小二乗問題は、例えば未知数の数よりも方程式の数の方が多いような連立一次方程式に対して、なるべくすべての方程式をよく満たすような解を求める問題で、科学、工学などでの基本的な問題である。本研究では、大規模で解きにくい最小二乗問題でも高速に精度よく、反復的に解くための新しい解法を開発し、その有効性を数値実験と理論の両面から検証した。さらに、未知数の範囲に制約がある問題や、非線形な問題の解法も開発した。また、排せつ物の時間経過から患者の体内での薬の効き方を推定するモデルのパラメタを同定する逆問題の解法を開発した。
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