強誘電材料における分極スイッチングの劣化メカニズムを明らかにするため,ドメイン壁移動に及ぼす結晶欠陥などの影響を明らかにするとともに,電場・外力重畳条件下でのマルチフィジックス効果についても検討した.リファレンスデータ生成・パラメータ最適化・関数の自己診断とリファレンスデータ再生プロセスからなる,原子間ポテンシャルを半自動的に構築するアルゴリズムを開発した.分子動力学法により,キンクや酸素空孔,外部電場作用がドメイン壁移動の臨界応力に著しい変化をもたらすことを示した.さらに,原子レベル不安定モード解析により,欠陥周りに生成される潜在的不安定モードが活性化するメカニズムを示した.
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