カーボンナノチューブ(CNT)を応力・ひずみセンシング材とし、これを三方向に配向制御することによりμm空間分解能で応力成分を分離できる顕微ラマン分光による応力測定用のコーティング膜の開発を行った。 その結果、1.短時間硬化可能なUV硬化樹脂や分散剤作用のあるセルロースをマトリックスに用いて、CNTの再凝集を防ぐことにより、分散性に優れた膜を作製可能であること、2.偏光ラマン分光測定によるCNTの配向評価から、交流電界印加やコータにより、CNTを配向させることが可能であること、3.作製したCNT分散膜では、応力・ひずみに比例してラマンシフトのピーク移動が観察されること、を明らかにした。
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