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2012 年度 実施状況報告書

固体イオン交換法によるガラス中への金属微粒子分散過程の解明とレーザ加工への応用

研究課題

研究課題/領域番号 24560125
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

松坂 壮太  千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30334171)

研究分担者 森田 昇  千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30239660)
比田井 洋史  千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60313334)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードガラス / イオン交換 / マイクロ加工 / レーザ加工
研究概要

平成24年度は,以下の3つの項目について研究を実施した.
(1) 金属イオンから微粒子への成長過程の解明:電圧印加によって金属添加を行った試料に対し,後熱処理温度,冷却方法を変化させることによって,ガラス内部の微粒子の存在形態を変化させた.作製した試料をTEM 観察に供し,粒径分布に対する熱処理条件の影響を明らかにした.
(2) 金属微粒子の粒径と光学特性,レーザ加工特性の関係性調査:紫外可視分光光度計を用いて,作製したガラスの光反射・吸収率を測定し,粒度分布と光学特性との関係を明らかにした.また,吸収波長帯に合致したレーザ光源を用いて加工を行うことにより,作製したガラスのレーザ加工特性を検証した.一方,レーザ加工用ガラスと未処理ガラスにおける加工現象の差異を高速度カメラによって観察し,レーザ加工用ガラスが高い加工性を発現する要因を調査した.
(3) イオン交換プロセスの数値解析:拡散理論に立脚したイオン交換プロセスの解析モデルを作成し,自作の数値解析プログラムによる濃度プロファイルの推定を行うとともに,EPMAによって得られた濃度プロファイルとの比較・検討を行った.なお,モデル化に際しては,金属イオン添加時の実験データを数値解析に取り込むことによって,精度の高いプロファイル推定が可能となった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

金属微粒子の存在形態に対する熱処理の影響が当初の想定ほど大きくなかったため,熱処理によって粒径を十分に制御するまでには至っていないが,粒径の拡大・縮小に向けた指針は得られており,次年度以降に挽回可能である.一方,数値解析への実験データの取り込みが,想定以上にうまく機能したため,高い精度での濃度プロファイル推定が可能となった.

今後の研究の推進方策

次年度は,以下の方針に沿って研究を実施する.
(1) 金属微粒子の形態制御手法の確立:熱処理温度・時間や冷却方法を再検討し,所望の位置に所望の粒径を有するガラスの作製条件を明確化する.
(2) 新規な金属種,複数の金属種を添加したガラスの作製:銀・銅以外の単体金属や,銀・銅を含有する各種合金からの金属添加を試み,ガラス内部へ導入可能な金属種を明確化する.また,これらの金属添加を行った場合の添加深さを推定可能な数値解析手法を確立する.
(3) 金属微粒子分散ガラスのレーザ加工特性の調査:微粒子添加が加工特性に与える影響を,高速度カメラを用いた観察と,数値解析の両面から明らかにする.

次年度の研究費の使用計画

研究経費の主たる部分を真空装置の改良に充て,実験可能な熱処理条件の拡充と実験条件の高精度化を図る予定である.また,それ以外の経費は各種実験試料や消耗品の購入,学会発表のための旅費に充当する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 金属添加ガラス中の金属微粒子の存在形態に関する研究

    • 著者名/発表者名
      野村孟嗣,小早川友子,松坂壮太,比田井洋史,森田昇
    • 学会等名
      日本機械学会 第20回機械材料・材料加工技術講演会
    • 発表場所
      大阪

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公開日: 2014-07-24  

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