研究課題
基盤研究(C)
板成形は、自動車の車体などの薄肉部品の製造技術として広く用いられている。板成形用金型はしわ、破断及びスプリングバックなどの成形欠陥を考慮して設計されるが、量産の障害となる焼付きについては、現象解明が不十分なため設計段階での検討はほとんどなく、生産しながら対処している。板成形における焼付きの発生条件には諸説があり、量産時の焼付き現象は予測できない状況にある。研究代表者は、角筒絞り成形の金型における焼付きの発生箇所は成形品表面の最高温度点が最も長く滑った位置に対応することを世界に先駆けて明らかにした。本研究は、この先行研究を発展させ、各種成形モードにおける焼付き現象を統一的に整理できる焼付き発生支配因子と焼付き発生条件を明らかにし、板成形における焼付きの予測と抑制技術の基盤となる知見を得ることを目的とする。本年度では、研究室に保有の角筒絞り試験装置に改良を加え、金型温度と絞り変形直後の成形品温度を計測できるようにした。サーモグラフィで計測した成形品温度分布はFEM解析の予測分布と一致することがわかった。また、ダイ直線部分の長さLは焼付き発生に大きな影響を及ぼすことが確認された。
2: おおむね順調に進展している
(1)角筒絞り試験装置の改良と実験はほぼ予定通りの進行で進んでおり、結果も概ね予想とおりである。(2)曲げ実験のFEM解析は完了しており、実験準備はほぼ完了している。
順調に進んでおり、当初計画の通りに進める予定である。
該当なし
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Key Engineering Materials
巻: Vols. 535-536 ページ: 334-337
10.4028/www.scientific.net/KEM.535-536.334