研究課題/領域番号 |
24560139
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
丸茂 康男 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (90199927)
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研究分担者 |
阮 立群 熊本大学, 学内共同利用施設等, 教授 (30244106)
原田 博之 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (90145285)
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キーワード | 成形加工 / トライボ条件 / 欠陥評価 / 超音波計測 / 難加工材 / センサー / 加工特性 |
研究概要 |
塑性加工成形品の欠陥の発生状態,金型と被加工材料接触界面における摩擦潤滑状態(トライボ状態),成形状態や成形特性を評価するために下記の項目を実施した. (1)極薄板,金属箔などを含む難加工材の加工特性(絞り特性,曲げ特性,摺動曲げ特性,しごき曲げ特性,圧縮・引張特性など)を検討した.(2)基礎試験装置を利用して,しわ押え圧力や潤滑剤がしわ発生時の超音波反射強度に及ぼす影響を検討した.(3)しわ発生と超音波反射強度の定量的関係を調査し,しわ高さやしわの周期が超音波反射強度に及ぼす影響を検討した.(4)金型と被加工材料間の摩擦接触状態や潤滑剤挙動の調査を継続し,新たな摩擦モデルと評価パラメータを検討した.(5)摩擦試験にもとづいてトライボ特性を検討した.(6)摺動摩擦時の超音波反射強度の変化から,摺動中の潤滑剤の挙動を検討した.(7)サーボプレスによる応用試験を実施し,超音波反射強度に及ぼす周波数,潤滑剤,材質,板厚などの影響を調べた.応用試験には,連携研究者が管理運営するサーボプレスを利用した. 項目(7)は平成26年度の実施項目であったが,これらの内,一部を先行して実施することができた. 上記の成果に基づいて,塑性加工成形品の欠陥の発生状態,金型と被加工材料接触界面における摩擦潤滑状態(トライボ状態),成形状態や成形特性を評価することが可能となる.これにより,各種の難加工材の高品位なプレス成形加工技術を確立することができる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は,下記の項目を実施した. (1)極薄板,金属箔などを含む難加工材の加工特性を検討した.(2)基礎試験装置を利用して,しわ押え圧力や潤滑剤がしわ発生時の超音波反射強度に及ぼす影響を検討した.(3)しわ高さやしわの周期が超音波反射強度に及ぼす影響を検討した.(4)金型と被加工材料間の摩擦接触状態の新たな摩擦モデルと評価パラメータを検討した.(5)摩擦試験にもとづいてトライボ特性を検討した.(6)摺動摩擦時の潤滑剤の挙動を検討した.(7)サーボプレスによる応用試験を実施し,超音波反射強度に及ぼす周波数,潤滑剤,材質,板厚などの影響を調べた.応用試験には,連携研究者が管理運営するサーボプレスを利用した. 項目(1)~(6)に関しては,おおむね良好に進んでおり,項目(7)は平成26年度の実施項目であったが,これらの内,一部を先行して実施することができた.
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今後の研究の推進方策 |
塑性加工成形品の欠陥の発生状態,金型と被加工材料接触界面における摩擦潤滑状態(トライボ状態),成形状態や成形特性を評価するために下記の項目を実施する. (1)極薄板,金属箔およびマグネシウム合金材などの難加工材の加工特性(絞り特性,曲げ特性,摺動曲げ特性,しごき特性,しごき曲げ特性,圧縮・引張特性など)の検討を継続する.(2)極薄板,金属箔およびマグネシウム合金材などの難加工材の加工状態計測のための計測手法およびセンサーの検討を行う(異なる種類のセンサー利用の検討).(3)しわ発生と超音波反射強度の定量的関係の調査を継続する(しわ高さやしわの周期が超音波反射強度に及ぼす影響を検討する.).(4)金型と被加工材料間の摩擦接触状態や潤滑剤挙動の検討を継続する(摩擦モデルの検討を含む).(5)結晶粒度,表面粗さおよび機械的特性がしわ発生やトライボ状態へ及ぼす影響を検討する.(6)潤滑剤特性のトライボ状態への影響の検討を継続する(液体潤滑剤,ペースト状潤滑剤,固体潤滑剤について検討する.).(7)サーボプレスによる生産への応用試験を継続する.応用試験においては,連携研究者が管理運営するサーボプレスを利用する. 上記で得られた成果の総合的評価と研究のまとめを行い,実用化に向けた新たな問題点を明らかにする.
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次年度の研究費の使用計画 |
現有の機器,装置,ソフトウェア等の利用,部品の自作や組立て等,連携研究者の協力等により,当初の予定より少ない予算で実施することができた. 次年度(平成26年度)使用額(B-A)と翌年度分(平成26年度分)として請求した助成金とを合わせて,主に,装置の改良,装置部品,各種ソフトウェア,制御装置,超音波センサー,各種センサー,位置決めユニット,加工材料,潤滑剤,加工工具などに使用する予定である.
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