本研究は除去量が大きい単発放電痕形状とその形成メカニズムを探ることが目的である.研究の結果,同一の放電エネルギにも関わらず,極間距離が単発放電痕形状に及ぼす影響が大きく,放電痕形状で除去体積に大きな違いが生じ,特に盛上り部の形状の影響が大きいことを明らかにした.放電痕形状に違いが生じる要因は放電発生時に生じる気泡挙動と考え,加工反力と気泡挙動の同時観察を行い,放電発生時の気泡モル量を明らかにした.また,単発放電痕の観察を短縮化するため,最新型のレーザ式工学顕微鏡による観察を試みた.その結果,盛上り部の体積測定の誤差が大きいものの,除去体積の測定には十分な測定精度が得られることが分かった.
|