記録ヘッドの磁気ディスク面への近接・接触時における諸現象を数理的に明らかにした.まずヘッドスライダの磁気ディスク面への近接・接触時における振動現象について,球面ヘッドの凝着力として簡便なJKR理論を用いて,実験的に知られている接触開始時のスライダ振動数の変化のメカニズム明らかにした.次に単分子層以下の希薄潤滑液膜の流動に関する新しい拡散流動方程式を開発し,ヘッドがディスクに接触したときに生じる排除痕が修復される速度を定量的に評価できることを明らかにした.また,1 nm以下の希薄潤滑液膜によるメニスカス弾性接触特性の数値解析法を開発し,液膜厚さにより変化する凝着特性を明らかに明らかにした.
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