研究課題/領域番号 |
24560157
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
北 栄輔 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (50234224)
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研究分担者 |
玉城 龍洋 沖縄工業高等専門学校, メディア情報工学科, 准教授 (60413837)
脇田 佑希子 名古屋大学, 情報科学研究科, 技術補佐員 (00625923)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 隊列走行 / 速度制御 / 車両追従モデル / 群ロボット |
研究概要 |
平成24年度は次の3点を遂行する計画であった.第1は隊列走行車両のために多台参照追従モデルによる速度制御アルゴリズムを研究すること,第2はLEGOマインドストームによる隊列走行実験を行うこと,第3は情報収集と成果公表のために国際会議と国内講演会に参加することである. 第1の隊列走行車両の速度制御アルゴリズムの研究についての実績は以下のようである.複数の前方車両との速度差に応じて自車両の加速度を制御するアルゴリズム(アルゴリズム1),アルゴリズム1において,直前方車両については速度差の代わりに車間距離差を用いるアルゴリズム(アルゴリズム2)の2種類のアルゴリズムについて研究した. 4台の車両からなる隊列走行において安定性解析とシミュレーションから検討を進めた結果,隊列の先頭車両と直前方車両の2台を参照する場合に隊列走行が安定することを確認した. 第2のLEGOマインドストームによる隊列走行実験の研究についての実績は以下のようである. LEGOマインドストームNXTを購入し,ビークル(走行車両型)ロボットを製作した.車両番号を先頭から車両1,車両2,車両3,車両4とすると,各車両は以下のようにプログラムされている.車両1は,一定速度で走行するが,前方に障害物があれば停止する.その他車両は,直前方車両との車間距離差に応じて自車両の速度を制御する.同一車間距離に配置された4台のビークルロボットにより隊列走行実験を行い,プログラム通りに動作することを確認した. 第3の国際会議や国内講演会への参加についての実績は以下のようである.国際会議(ICDEA2012, OPTI2012, ECT2012, JSST2012, ICMS2012)と国内講演会(JSCES2012, JSME2012, CMD2012)に参加した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は平成24年度からの3年計画であって,平成24年度は次の3点の研究目的を遂行する計画であった.第1は隊列走行車両のために多台参照追従モデルによる速度制御アルゴリズムを研究すること,第2はLEGOマインドストームによる隊列走行実験を行うこと,第3は情報収集と成果公表のために国際会議と国内講演会に参加することである. 第1の研究目的について,アルゴリズム1と2について研究した.アルゴリズム1は,複数の前方車両との速度差に応じて自車両の加速度を制御するアルゴリズムであり,アルゴリズム2は,アルゴリズム1において直前方車両については速度差の代わりに車間距離差を用いるアルゴリズムである.4台の車両からなる隊列走行において安定性解析とシミュレーションから検討を進めた結果,隊列の先頭車両と直前方車両の2台を参照する場合に隊列走行が安定することを確認した. 第2の研究目的については以下のようである. LEGOマインドストームNXTを購入し,走行車両型ロボットを製作した.先頭車両は一定速度で走行し,前方に障害物があれば停止する.その他車両は,直前方車両との車間距離差に応じて自車両の速度を制御する.ビークルロボットにより隊列走行実験を行い,プログラム通りに動作することを確認した. 第3の研究目的について,国際会議(ICDEA2012, OPTI2012, ECT2012, JSST2012, ICMS2012)と国内講演会(JSCES2012, JSME2012, CMD2012)に参加した. 以上のように,平成24年度の計画のうち,第1と第2の研究目的について,計画通りに研究を遂行することができた.また,第3についても学術雑誌への投稿が若干遅れているがおおむね予定通りに研究を遂行できた.以上のことから,「研究の目的」の達成度について上記のように判断した.
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度の研究実施計画では,多台参照追従モデルによる隊列走行実験を行い,情報収集と成果公表のために国際会議と国内講演会に参加する.マインドストームでの隊列走行実験を実現するためにはセンサー等の制御における遅れ時間をも考慮しなければならない.そこで,制御アルゴリズムの研究では,複数の遅れ時間を考慮する制御アルゴリズムについて研究する.次に,研究室内に設置した実験用道路において,LEGOマインドストームによる隊列走行実験を行う.異なる車間距離で実験を繰り返し,実験結果をビデオ撮影し,その結果を直前方車両参照モデルによる結果と比較する.最後に,情報収集と成果公表のために国際会議(ISEC-7とCST2013)と国内講演会(JSCES2013,CMD2013等)に参加する. 平成26年度の研究実施計画では,平成25年度の研究をさらにすすめて報告書をまとめるとともに,情報収集と成果公表のために国際会議と国内講演会に参加する.制御アルゴリズムの研究は以下のようにすすめる.平成25年度の制御アルゴリズムにおいて,異なるパラメータや走行条件においてシミュレーションを行い,これらの条件と隊列走行の安定性の関係について検討し,結果を整理する.隊列走行実験は以下のようにすすめる.平成25年度に作成したLEGOマインドストーム NXTで作成した8台のビークルロボットにより隊列走行実験を行う.制御アルゴリズムの研究で検討したパラメータの組み合わせについて実験を行い,理論研究との整合性を確認する.報告書の作成は以下のようにすすめる.平成24年度からの研究成果をまとめて報告書を編纂する.また,情報収集と成果公表のために国際会議や国内講演会に参加する.
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は,予算を主として以下の2つの用途に使用する.第1は,LEGOマインドストームの購入である.平成25年度にLEGOマインドストームの新機種が発売予定なので,今後はこれを実験に導入したい.LEGOマインドストームの新機種は現行機種よりも値上がりすると予想し,4台分で40万円程度の予算を計上する.第2は,情報収集と成果公表のために国際会議(ISEC-7とCC2013)と国内講演会(JSCES2013,CMD2013,D&S2013)に参加することである.ISEC-7はアメリカで,CC2013 はヨーロッパで開催されるので,それぞれに1 名が出席するための旅費等として各450 千円を計上する.JSCES2013 は東京で開催するので, 2 名が名古屋から出席するための旅費等として120 千円を計上する.CMD2013は佐賀大学で開催されるので,1名が名古屋から出席するための旅費などとして90 千円を計上する.最後に,D&S2013は沖縄で開催されるので,1名が名古屋から出席するための旅費等として90 千円を計上する. 最後に,次年度に使用する予定の研究費が生じた原因について述べたい.原因の第1は,隊列走行実験で使用しているLEGOマインドストームの新機種が平成25年度中に発売予定なことである.新機種の方がより柔軟なプログラミングが可能で,センサーも新しくなることから,この新機種を今後実験で使用したい.しかし,新機種であって単価が未定であることから,平成24年度の予算の一部を次年度で使用することとしたい.第2は,昨今の急激な円安傾向を考慮すると,旅費や国際会議参加費等が予定よりも大幅に経費がかさむと予想されたことである.研究代表者と研究分担者ともに,以上の2つの理由から予算の一部を次年度で使用したいと考えている.
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