研究課題/領域番号 |
24560157
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
北 栄輔 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (50234224)
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研究分担者 |
玉城 龍洋 沖縄工業高等専門学校, メディア情報工学科, 准教授 (60413837)
脇田 佑希子 名古屋大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (00625923) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 隊列走行 / 車両追従モデル / ビークルロボット / 交通ネットワーク / 最適化 / 車車間通信 |
研究実績の概要 |
実施できたことをまとめると以下のようになる. 第1は,これまでに設計していた直進する隊列走行実験に用いる速度制御アルゴリズムを用いてレゴマインドストームNXTによる走行実験を行うとともに、その成果をコンピュータシミュレーションと比較したことである.両者は定性的に一致し,定量的にもある程度良い一致を示した. 第2は,交差点で交叉する車両間の安全な走行シミュレーションのための速度制御モデルを開発したことである.同じ車線において自車両の直前方を走行する車両と,直行する他の車線を走行していて,交差点で近接する可能性のある車両の速度に対して自車両の速度を更新するモデルを開発し,コンピュータシミュレーションでモデルの妥当性を確認した. 第3は,交通ネットワークの最適化アルゴリズムの改良を行ったことである.問題が大規模な場合においても大域的最適解を探索できるように,解探索のアルゴリズムとして遺伝的アルゴリズムを用いるようにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
すでに述べたように以下の点は実施できた. 第1は,これまでに設計していた直進する隊列走行実験に用いる速度制御アルゴリズムを用いてレゴマインドストームNXTによる走行実験を行うとともに、その成果をコンピュータシミュレーションと比較すること.第2は,交差点で交叉する車両の交差走行のための速度制御モデルを開発すること.第3は,交通ネットワークの最適化アルゴリズムの改良すること. 一方で,以下の点は計画よりも遅れている. 第1は,交差点を交通する車両の速度制御モデルの研究において,レゴマインドストームNXTによる走行実験と数値シミュレーションの比較が遅れている.走行実験は実施可能であるが,そのデータを数値シミュレーションと比較し,モデルの妥当性を確認することができていない.そのためもあって,研究成果を論文として投稿する作業を含めて,計画が全体として遅れている. これらのことから,以上のような判断となった.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は以下の点について研究を進めていく. 第1は,交差点で交差する車両の速度制御モデルにおいて,実験結果と数値シミュレーション結果を比較することである.このために,レゴマインドストームNXTによる走行実験を行い,その結果を計算機シミュレーションと比較する. 第2は,左折する車両のシミュレーションと交差点で交差する車両の交通シミュレーションについて研究発表を行うとともに,それ以前の成果とも併せて論文投稿することである. 第3は,以上の成果を研究成果報告書にまとめる.
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次年度使用額が生じた理由 |
学部においては平成23年度から平成26年度まで学科長を務めていた.これに加えて,平成26年度からは副研究科長を兼任することとなった.このことから組織の通常営業業務が倍増した. さらに,平成26年度には,この両部局に関わる組織再編計画が始まり,両部局の執行部に関わる立場から会議が激増した. 以上のことから,研究活動に割ける時間が十分ではなく,予算の未使用額が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
6月につくば市で計算工学講演会,9月に札幌で日本機械学会年次大会,10月に横浜市で計算力学講演会が開催される.これらに2泊3日程度で参加すると,参加費を含めて合計で25万円程度の予算が必要となる.9月には,チェコ共和国で国際会議が予定されている.これに出席すると40万円程度がかかる. このほかに研究成果公開のために,20間年程度の支出を予定している.
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