研究課題
「H26年度研究実施計画の達成状況」加振状態でのピボット支持方式における非定常時軸心挙動の解明、および動圧形状適正化検討:軸受内径クリアランスCは基準値と設定し、起動時などの非定常状態に加え、さらにSin波による定常加振(振幅値:500μm、加振周波数5、7.98、10Hzの3種類)を与えながら昨年度と同様な測定を実施し今後のモバイル化に好適な動圧形状の仕様や組合せを検討した。加振実験には制御装置を含む振動発生装置が必要であり、これを企業からの期間限定貸し出しを利用し導入することで手振れ等を想定した一定周波数(上記3種類)のSin波加振状態にて実験を行った。また本年度も、測定された軸振れ振幅時刻歴データを用いF.F.T.による周波数分析を行うことで、軸振れ特性に影響を及ぼす影響因子の特定を試みている。定常加振による動圧形状適正化検討に関する実験結果より以下の点が明らかになった。1)収束時間の順位付けは、早い順にHBⅠ<HBⅡ<TLT<<SLV(@非加振)、HBⅠ<HBⅡ<<SLV≦TLT(@加振fv=5Hz,7.98 Hz,10 Hz)となり、ラジアル動圧形状仕様のうち特にHB形状は加振状態においても収束時間短縮に有効である。2)軸振れ量φwの順位付けは、非加振・加振状態にかかわらず小さい順にHBⅠ≒HBⅡ≒TLT<<SLVとなった。これは、ラジアル動圧形状仕様では全回転数域に亘って油膜剛性向上による充分な軸振れ抑制効果が得られるためである。3)周波数分析結果から判明したf0成分の順位付けは、振幅値の低い順にHBⅠ≒HBⅡ<TLT<<SLV(@非加振)、HBⅠ≒HBⅡ<TLT<<SLV(@加振fv =5Hz、7.98Hz、10Hz)となった。また、加振状態における1/2f0成分の振幅値を低い順に順位付けするとHBⅡ≒HBⅠ<TLT<<SLVとなった。
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(社)日本設計工学会論文集
巻: Vol. 49, No.9 ページ: pp.479-484