気液マイクロ二相流の界面の変形,気泡の生成に至るまでを再現する計算手法を整備した.Hele-Shaw流れの近似が成り立つアスペクト比(流路幅/流路厚さ)の大きな薄厚チャネルを対象とし,液相流れの慣性影響を考慮した基礎方程式(Laplace則,二次元Euler-Darcy方程式)を境界要素法を用いて解き,気液界面分布の時間変化を捉える方法を開発した.気相・液相の2つの入口流路と,気液相が合流し下流へと流れていく出口流路からなるT字型マイクロチャネルにおいて,合流部で気液界面が分裂し,気泡生成へと至る既存の実験結果を概ね良く再現し,気泡生成における慣性影響の重要性を示唆する結果を得た.
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