水蒸気は、地球温暖化ガスの一つとして知られるように、ふく射を放射吸収し再放射する。したがって、水蒸気濃度の変化は熱移動に影響を与える。また、高温の水蒸気を生成することにより、体積が膨張することで流れが加速される。これら2つの特長を用いて、燃焼場に高温水蒸気を導入すれば伝熱が促進される可能性がある。本研究では、工業用加熱炉に高温水蒸気加熱機構を構築することを目的とし、らせん流路導入の効果、実機における水蒸気導入の影響を評価した。 その結果、適度な水分を装置内に導入すれば、高温水蒸気が生成され、伝熱促進されることがわかった。また水蒸気は、対流伝熱よりもふく射伝熱に対して効果があることがわかった。
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