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2013 年度 実施状況報告書

太陽熱駆動エジェクター式ヒートポンプの数理モデル構築と最適設計・制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24560242
研究機関早稲田大学

研究代表者

齋藤 潔  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90287970)

研究分担者 鄭 宗秀  早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (00409666)
山口 誠一  早稲田大学, 理工学術院, 助教 (70454030)
キーワードエジェクター / 省エネルギー / ヒートポンプ
研究概要

本研究では,エジェクターを利用することにより太陽熱で加熱された高圧の冷媒の力学的エネルギーを冷媒の圧縮に用いることが可能な太陽熱駆動エジェクター式ヒートポンプの非定常解析モデルを構築するとともに時間的に大きく変動する太陽熱の変動に対応可能な最適設計・制御手法を確立する.具体的には,可視化,モデリングによりエジェクターの詳細な非定常特性を明らかにする.同時に十分に検討がなされてこなかった太陽熱集熱器の非定常特性を実験,解析から明らかにする.そして,申請者が15年にわたって確立してきたエネルギーシステムの統一的非定常解析論を適用してヒートポンプの非定常解析モデルを構築し,その非定常特性を明らかにするとともに,最終的には太陽熱集熱器を含むエジェクター式ヒートポンプシステム全体としての最適な制御系までをも確立し,実験により妥当性を確認する.本研究では,新しいヒートポンプサイクルの確立とエネルギーシステム解析論の高度化,汎用化により省エネルギーに貢献する.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

エジェクターを採用したヒートポンプとしてのモデリング,制御系構築,プログラミング,実験を行うことを目標として進めてきた.ここで,システムとしてのモデリングを行い,システム性能の解析が可能なプログラミングまでは,終了することができている.しかし,エジェクターの性能が低すぎ,システムについても十分な性能が得られていない.このため,エジェクターのCFD解析を別途行い,エジェクターの性能が十分に得られない原因の究明にあたったため,システム全体の評価が遅れている.特に自動制御系についてはほとんど手付かずの状況である.しかし,要素としての課題が明確化できたことから,最終年度はシステムとしての検討が可能な状況である.この程度の遅れはすぐに取り戻せるものと考えている.

今後の研究の推進方策

前年度までに要素の性能が低下する原因がほぼ究明できた.そこで,これに基づいてエジェクターを改めて作成し,システム全体の評価を進めていく.
○エジェクター式ヒートポンプの数理モデルの構築と数値解析,制御系検討:最終年度は,システムの運転状態が大きく変動する解析が困難な非定常状態の解析を中心に行う.すでにモデリングはほぼ終えており,システムの解析は十分に可能であると考えている.この数値解析を通じてシステムをどのように制御すべきかを検討する.
○エジェクターヒートポンプ評価実験:新たに設計するエジェクター要素をヒートポンプに実際に加えてシステムとしての性能評価を行う.ここでは,太陽熱を熱源とはせず,ヒーターを入力として駆動する.太陽熱が変動した場合にも十分な性能が発揮できることが重要であることから,ヒーターによって熱入力が周期的に変動した場合や突変した場合にシステムの挙動がどのようになるか明確化する.この検討によってどのようなシステムとしての制御系を構築するかを明確とする.
○太陽熱集熱器+エジェクターヒートポンプトータルシステムの評価・解析:太陽熱集熱器とエジェクターヒートポンプを複合した最終的なシステムとしての評価,モデリング,数値解析を行うこととなる.そして,確立した制御系の妥当性も実際に確認する.

次年度の研究費の使用計画

前年度までに学会発表に値する十分な成果が得られなかったためであるが,本年度は学会発表を行いたい.
本年度は,エジェクター部の改良を行う必要がある.このため,一部をエジェクターの改良費にあてるとともに,課題が発生している個所の可視化を行うためのカメラのレンズ等の購入に充てる.

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公開日: 2015-05-28  

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