本研究は,構造物と補助質量の同期に着目し,神経振動子をアクティブ動吸振器の制御系に取り入れることを提案した.この問題に外部からの周期的な入力に対する同期特性を持つ神経振動子を活用することができれば,歩行運動に見られる生物が持っている環境変化に対する高い適応能力と柔軟性をアクティブ制振装置に備えさせられる可能性が ある.そこで,2つの神経振動子を相互結合させて構造物の振動応答に同期させ,そのCPGの出力タイミングに応じて動吸振器補助質量を,CPGの出力から換算した目標変位まで,位置制御を用いて駆動するアクティブ動吸振器系を構成し,地震入力を受ける1自由度構造物の制振を行えることを確認した.
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