研究課題
1.浮上用電磁石とエッジ部用電磁石配置の最適化前年度の理論モデル構築と動的挙動の解析結果を踏まえ,すべての電磁石(浮上、エッジ部)の位置と個数に関する最適化を行った。最適化には遺伝的アルゴリズムを使用し,動的応答の数値解析を繰り返すことで,電磁石の最適配置,個数を探索した。また,極薄鋼板の領域では対象が軽くなるため,エッジ部の非接触把持力のみによって鋼板そのものの支持が可能となることが予想される。そこで,浮上用とエッジ部用吸引力配分の最適化を行い,エッジ部吸引力のみにて把持・浮上する方法の指針を明らかにした。2.制御対象のパラメータ変化に対する頑強なコントローラの設計実機工程においては厚さなどの違う鋼板を搬送することが考えられ,制御対象である極薄鋼板の厚さ,剛性などのパラメータや境界条件の変動に対してロバストな制御理論の適用が求められる。厚さ0.3 mmの薄鋼板に対して制御効果を確認しているμ-シンセシスやスライディングモード制御理論を本制御システムに適用し,ロバスト性に関して実験的に検証した。3.高速搬送実験の実施実機工程における高速搬送開始時と停止時を想定した加減速状態での振動抑制性能に関して実験的検討を行い,磁気浮上極薄鋼板に対する非接触把持機構の有効性を検証した。
2: おおむね順調に進展している
昨年度同様、本研究では板厚を0.1~0.3mmの範囲としているが0.1 mmのような極めて薄い鋼板では実験的検討が計画通り進まない可能性があった。しかし0.3mmの薄鋼板から検討を開始し,極薄鋼板へ段階的に移行していくことで計画を進め,実験困難な板厚の領域ではまず数値計算によって制御効果を推定・評価し,板厚0.18mmまでの極薄鋼板にて検討を行うことができた。よって、当初の計画はおおむね順調に進展している。
1.第二次浮上・搬送実験の実施前年度の実験の問題点,改善点を踏まえて,システム,評価方法を修正しながら第二次浮上・搬送実験を実施し,最終的なデータを収集,評価する。2.成果の総括3年間の研究成果の総括を行なう。当該研究成果を,国内外の学術講演会に6件以上発表,学術論文として国際誌,国内誌に計4編以上投稿する。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (12件)
Proc. Schl. Eng. Tokai Univ.
巻: Ser. E, Vol.38 ページ: 47-52
巻: Ser. E, Vol.38 ページ: 53-58
巻: Ser. E, Vol.38 ページ: 59-66