一般的にセミアクティブダンパは抵抗力を制御できることが利点となっているが,その抵抗力が変化する際に必ず立ち上がり時間の時間遅れが生じる.そのため,どんなに優れた制御手法を用いても,その機械的な遅れのため振動制御の効果を充分に発揮できないのが問題である.仮に,その時間遅れを早くすることができれば,より効果的な振動制御が可能である. そこで本研究では,その時間遅れを早くするために係数励振を用いた方法を提案するものである.電磁抵抗型ダンパを用いて,その指令信号を励振させて,立ち上がり時間を測定した.実験から,係数励振をした際の時間遅れは,従来のステップ応答時に比べて改善できることが明らかになった.
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