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2014 年度 実績報告書

電子基板上の部品群の高精度3次元形状計測技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24560289
研究機関金沢大学

研究代表者

安達 正明  金沢大学, 機械工学系, 教授 (50212519)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード干渉計測 / 3次元形状計測 / 空気擾乱 / 振動 / 波長走査 / スペックル / 位相差マップ
研究実績の概要

基板上の段差形状を持つ部品群の3次元形状を高精度計測するために,波長走査を用いた.そして微細な上下振動に対してその振動影響を受けにくい干渉像の位相分布測定法の開発を通して最終的に3次元形状を計算した.具体的には,最大振幅10μmのランダム上下振動環境下でレーザ光源の発振波長を778nmから780.2nmまでゆっくり変えながら,7種の特定波長付近で干渉像をそれぞれ20枚以上取込み,各波長域での最初の1枚目の干渉像の位相分布をその波長域での他の干渉像をも用いて抽出した.
そして,波長のみが変わる時の位相変化量を計算し基準画素に対するカメラの各画素での光路差変化を抽出し,電子基板の3次元形状を得た.この方法での雑音の原因を追及し,雑音発生波長域でのデータ処理法を改良し,0.1mmの高さ分解能で3次元形状計測を可能とした.一方,電子基板を検査する場所ではかなり激しい空気擾乱も存在するとの情報を得て,干渉像の位相変化が撮影域の各局所域で大きく異なる条件を高温ヘアードライヤー風を測定面に吹き付け作り出した.この激しい空気擾乱下で,7種の特定波長付近で干渉像を35枚以上採り,3次元形状計測を試みた.
その結果,シャッター時間を0.1msとして,干渉像を縦横に分割し位相シフト量の時間変化がほぼ同じ値となる50X50サイズの局所域100個を作り,そこで3次元形状を計算する方法にたどり着いた.得られた局所域での3次元形状を隣接する局所域と水平方向に貼り合わせて,全視野で3次元形状を計算する手法を試みた.この方法により,高温ドライヤー風を対象から30cm程度離して吹き付ける状態で波長走査を用いて3次元形状測定できることを,世界に先駆けて確認した.しかし,測定精度は空気擾乱が無い振動環境下での測定結果に比べて,かなり悪い.今後はこの原因追及とそれを改善する方法の研究を継続して進める予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Phase-Shift Extraction from Twice-Normalized Light Intensity Changes Recorded with Random Phase Shifts2014

    • 著者名/発表者名
      Masaaki ADACHI and Satoshi SUNADA
    • 雑誌名

      OPTICAL REVIEW

      巻: 21 ページ: 522-525

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 激しい空気擾乱にも影響されない波長変更干渉計による3次元形状計測法2015

    • 著者名/発表者名
      安達正明
    • 学会等名
      平成27年度精密工学会春季大会学術講演会
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2015-03-17 – 2015-03-17
  • [学会発表] 光軸方向の不規則振動の影響を受けない波長走査応用3次元形状計測法2014

    • 著者名/発表者名
      安達正明
    • 学会等名
      平成26年度精密工学会秋季大会学術講演会
    • 発表場所
      鳥取大学
    • 年月日
      2014-09-17 – 2014-09-17

URL: 

公開日: 2016-06-03  

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