研究課題/領域番号 |
24560298
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
佐久間 俊雄 大分大学, 工学部, 客員教授 (10371303)
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研究分担者 |
長 弘基 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (00435421)
山本 隆栄 大分大学, 工学部, 助教 (20295166)
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キーワード | 形状記憶合金 / アクチュエータ / 位置制御 / トルク制御 |
研究概要 |
1.前年度にSMAアクチュエータの「位置+トルク」制御システム用試験装置本体および制御回路の製作を行い,SMAが過負荷になるのを防ぐための電流制限値とアクチュエータの最大移動量および移動速度との関係,さらに,アクチュエータが途中で拘束された際にSMAに生じる損傷量(塑性ひずみ量)との関係について調べた結果,電流制限値を適切に設定することでSMAの損傷を防ぐことが可能であるが,電流を常に制限する方法では電流制限値の低下に伴いアクチュエータの最大移動量および移動速度が低下し,目標値まで移動させることが出来ないことがわかった.そこで,SMA自体を荷重センサーとして使用し,アクチュエータが拘束を受けている状態の時のみに電流を制限する方法を検討したが,制作した制御回路ではそのような制御を行うことが困難であることが判明したため,新たにPCと入出力ボードを購入し,ソフトウェアで制御システムを構築した.新たに製作した制御システムと従来の制御システムとで位置精度,制御速度等の比較を行い,新たに製作した制御システムの制御アルゴリズムと制御パラメーターの調節を行った.その結果,新たに製作したソフトウェアによる制御システムでも従来のものと位置,速度ともに同等に制御できることを確認できた. 2.SMA自体を荷重センサーとして使用する制御システムを構築するために,新たに製作した制御システムを用いて,アクチュエータが途中で拘束された際の電圧,電流,抵抗値の変化を調べた.その結果,アクチュエータの移動とともに抵抗値はほぼ一定速度で変化するが,拘束を受けると一定期間,一定の値を示すことがわかった. 3.今後は,「位置+トルク」制御システムを構築し,マイクログリッパーの制御システムを完成させるために,剛性の高いものや低いものに接触した状態を模した試験を実施し,その際の電圧,電流,抵抗値の変化を詳細に調べる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
あらかじめ電流値を制限する方法では,「位置+トルク」制御できないことが明らかになったことと,新たに制御システムを製作したために遅れが生じた.また,「位置+トルク」制御システムを構築し,マイクログリッパーの制御システムを完成させるためには,剛性の高いものや低いものに接触した状態を模した試験を実施し,その際の電圧,電流,抵抗値の変化を詳細に調べる必要がある.
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今後の研究の推進方策 |
マイクログリッパーの制御システムを完成させるために,剛性の高いものや低いものに接触した状態を模した試験を実施し,その際の電圧,電流,抵抗値の変化を詳細に調べて,「位置+トルク」制御システムを構築する.
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次年度の研究費の使用計画 |
初年度に購入予定であったレーザー変位計が,既存のレーザー変位計を流用して「位置+トルク」制御用試験装置本体を製作することが出来たことが,次年度使用額が生じた主な理由である. マイクログリッパーを搭載した2軸SMAアクチュエータを製作するために,研究費を使用する.
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