・2自由度肩関節:平成25年度に機構の基本部分が完成し,関節の角度および剛性が設計した範囲で制御できることを実験により検証した.平成26年度では,肩関節につながる腕の自重をキャンセルする機構を考案し,シミュレーションにより検証し,その結果を踏まえて実機に搭載し,実験により性能を確認した. ・2自由度肘関節:肩関節に接続するために,平成25年度に開発したモデルの小型化・軽量化を目指し,再設計並びに製作を行った.その結果上腕の長さを2/3に減少させることに成功した.新モデルに対し,角度・剛性制御実験を行い,所与の性能を確認した. ・3自由度手首関節:平成25年度に行った再設計をもとに実機の製作を行った.軽量化とコンパクト化を図るためアクチュエータの数を一つ減らしたため,3自由度それぞれの剛性を制御することができなくなったが,サイズ・重量とも大幅な減少を実現した. 以上より,3つの研究を平行して行い,それぞれで進展が見られたが,当初の予定にある統合化には着手できなかった.平成27年度において統合化を行い,7自由度上腕マニピュレータを完成させ,剛性制御によって巧緻的な作業ができることを実証する.
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