本研究の目的は、日常の近距離の移動を通して、それぞれの高齢者に応じた、歩行能力の維持あるいは増進を行える機器を開発することである。歩行者が1台あるいは2台の歩行支援ロボットに作用する力、およびレーザ式測域センサによって計測された歩行者とロボットとの相対位置を幾何学的な指標で表し、その指標の値に基づいて、使用者の転倒を予測した。その予測に従って、使用者とロボットの相対位置を変化させ、使用者の転倒を防止した。模擬歩行者(等身大の介護用人形)を用いた歩行姿勢・転倒姿勢の計測実験より、本システムで提案した転倒防止アルゴリズムの有効性を客観的に検証することができた。
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