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2013 年度 実施状況報告書

コネクタの填め合い状態を計測できるロボット指先型触覚センサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24560316
研究機関九州産業大学

研究代表者

村上 剛司  九州産業大学, 工学部, 准教授 (80380682)

キーワードロボットハンド / ロボット触覚
研究概要

本申請研究では,産業用ロボットによる組み立て作業の適用範囲拡大を目指し,コネクタの填め合い状態を計測可能なロボット指先型触覚センサを開発する.
平成24年度は,基礎実験を通して把持物体を媒体として伝送される振動によって得られる周波数スペクトルの強度変化を計測することで,PVDFと把持物体の状態変化を計測できる見通しを得た.平成25年度は,コネクタの填め合い状態の変化を周波数スペクトルの変化として計測するための条件について調査した.
計測条件として,(1)把持物体とセンサ素子の接触位置・姿勢,(2)コネクタの素材・構造を対象とした.まず,(1)ではコネクタと送受信素子の接触位置・向きが計測に与える影響を調査した.その結果,2枚のPVDF素子を用いた振動の送受信では,振動の直進性が強く,送受信素子の対向性が送受信の感度に大きく影響することが分かった.これを踏まえ,計測では送受信用の素子が対向する把持戦略を取ることとした.次に,(2)では,コネクタの素材と構造が計測に与える影響を調査した.コネクタは,信号を伝達する金属製の導電部とそれを被覆するプラスチック製のハウジング部で構成される.調査実験の結果,金属に対してプラスチックは振動の伝達性が低下することが分かった.また,把持によるセンサ素子の接触はプラスチック部に対してのみ行えるため,振動の伝達はプラスチックで金属を挟んだ構造を通ることで行われる.このため,受信できる振動強度は金属部のみに行うよりも小さくなる.これに対しては,振動強度の向上や,送受信素子の相対距離・向きを制限することで解決を図る.
以上により,全体としてはコネクタを構成する金属とプラスチックを伝送路として振動の伝達が可能であるとの見通しを得た.最終年度では,センサ素子での受信信号と填め合い状態の関連付けを行ってコネクタの填め合い状態を計測する.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

PVDF素子とファンクションジェネレータを用いた実験を通して,コネクタを構成する金属とプラスチックを伝送路として振動の伝達が可能であるとの見通しを得ている.最終年度では,センサ素子での受信信号と填め合い状態の関連付けを行うことで,コネクタの填め合い状態を計測する.

今後の研究の推進方策

最終年度では,センサ素子での受信信号と填め合い状態の関連付けを行うことで,コネクタの填め合い状態を計測する.最終年度では,センサ素子での受信信号と填め合い状態の関連付けを行うことで,提案手法によりどの程度の詳細度でコネクタの填め合い状態の計測が行えるのかを実験により明らかにする.

次年度の研究費の使用計画

消耗品の高耐久性と購入前の性能調査の継続,および技術調査のための旅費使用計画の変更などにより,次年度への繰越金が発生した.
この繰り越し予算は,物品費および旅費に充てる予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Rehabilitation robot in primary walking pattern training for SCI patient2014

    • 著者名/発表者名
      Taisuke Sakaki, Nobuhiro Ushimi, Koji Murakami, Yong-Kwun Lee, Kazuhiro Tsuruta, Kanta Aoki, Kaoru Fujiie, Ryuji Katamoto, Atsushi Sugyo, Yoshimitsu Kihara and Kenji Tateishi
    • 雑誌名

      Proc. of ICNR2014

      巻: no ページ: accepted

    • 査読あり
  • [学会発表] 院内連携によるポータブルグリッパーの開発の現状と対策2013

    • 著者名/発表者名
      片本隆二,村上剛司
    • 学会等名
      日本デザイン学会研究発表大会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      20130622-20130622

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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