放電プラズマを大気中で効率的に稼働させるためには,大気汚染物質の分解過程を知ることが必要であるため,研究期間内に多くの汚染物質を窒素に混合して検討してきた。具体的には,キシレン(C8H10),酢酸エチル(C4H8O2),スチレン(C8H8),六フッ化エタン(C2F6),八フッ化プロパン(C3F8),エタン (C2H6),プロパン(C3H8),そして水(H2O)によるN2の準安定励起分子N2(A3Σ+u)の失活レートを決定し,N2(A3Σ+u)が関与する反応における大気汚染物質の分解過程に関する数値データの充実に貢献した。さらに,工学的な応用も期待できるNeガスについても検討した。
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