窒素は放電によって内部エネルギーを長時間にわたり蓄積する性質がある。そのため、窒素を含む雰囲気中で放電を繰り返すと、放電を停止した後も空間に電子が供給され続ける。したがって、電力機器では事故後の電圧復帰時に問題が生じる危険性がある。そこで、電子を付着するガスや内部エネルギーを解放するガスを微量混合して、電子の発生を抑制する効果を確かめた。その結果、脱励起させるガスは危険性が増すのに対して、付着性のガスが有効であり、SF6の効果が大きかった。また、高気圧の空間で長時間にわたり内部エネルギーを蓄積するのは、放電で発生した窒素原子である可能性が高いことが推測できた。
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