研究課題
オール窒化物半導体による白色高原を実現するための要素技術として、InGaNおよびInN結晶成長を(0001)面および(000-1)面上に作製した。(000-1)面を用いると、従来の(0001)面と比較してよりInを取り込みやすいことが分かった。さらに、InNの表面平坦性は(000-1)面において著しく向上することが分かった。窒素極性面上に発光層となるInGaN/GaN多重量子井戸構造を成長した。表面平坦性と結晶相分布の評価から、Inを取り込むために成長温度を低くすると、準安定層である閃亜鉛鉱構造(ZB構造)を形成し、表面が荒れることが分かった。ZB構造を抑制するために成長条件を最適化したところ、成長温度が高く、原料V/III比が低いほどZB構造の混在割合が減少することが分かった。一方、In濃度は減少した。上記の検討の後、可視全域に渡るLEDを作製した。ZB構造の混在を抑制しつつIn濃度を高めるために、InGaN/GaN多重量子井戸構造の層ごとに成長条件の最適化を行った。InGaN成長時はIn取り込み効率を高めるために原料V/III比を高くし、GaN成長時はZB構造の混在を抑制するために原料V/III比を低くした。結果、発光色として青色から赤色に渡るLEDを得た。
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Jpn. J. Appl. Phys.
巻: 53 ページ: 085501_1-4
10.7567/JJAP.53.085501