3種類の金属水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ベーマイト)及び炭酸カルシウムのトリーイング劣化抑制剤としての効果をエポキシ樹脂に充填することにより確かめた。複合体の課電寿命はエポキシ樹脂単体での寿命に比べて100倍を示した。トリー進展に対する抑制効果に影響を及ぼす要因について実験的に確認するとともに得られた結果の分析から抑制効果の機構について検討を進めた。トリーに曝された充填剤の形態変化は大変大きいものの、水酸化物あるいは炭酸塩から酸化物へと変化しているのは充填剤の表面から0.2μm程度のごく薄い層に留まっていることが、TEMを利用した電子線回折分析から分かった。
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