研究課題/領域番号 |
24560397
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
齊藤 一幸 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (80334168)
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研究分担者 |
高橋 応明 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (70267342)
伊藤 公一 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (90108225)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 胆管部腫瘍 / 温熱治療 / 金属ステント / 計算機シミュレーション |
研究実績の概要 |
本研究では,体内に留置されている金属ステントを積極的に利用した胆管部腫瘍の温熱治療を実現することを目的としている。昨年度までに,電磁波エネルギーを漏えいさせるためのスロット構造を複数設けた金属ステントに,市販のマイクロ波プローブを挿入し電磁波を放射することで,金属ステントの外側も比較的うまく加温できる可能性があることが明らかになった。さらに,比較的メッシュの粗い市販の金属ステントを用いても,このステント外部へ電磁波エネルギーが漏えいし,ステント周辺を効率的に加温できる可能性があることがわかった。そこで本年度は,計算機シミュレーションを用いて,この治療システムで使用するマイクロ波帯の電磁波が通過できる金属メッシュの目の粗さを検討した。その結果,アンテナ軸と平行な方向の金属メッシュサイズはあまり重要ではなく,アンテナ軸と直行方向のメッシュサイズが大きくなるにつれて,漏えいする電磁波エネルギー量も増加することがわかった。この結果は,先述の市販ステントで効率的な加温ができるという現象を裏付けるものであり,今後の治療システム実用化にあたり重要なパラメータであると考えられる。
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