研究課題/領域番号 |
24560401
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
小野 篤史 静岡大学, 若手グローバル研究リーダー育成拠点, 特任助教 (20435639)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | フォトダイオード |
研究概要 |
本研究目的は,次世代CMOSとして注目されているSOIデバイスに光検出器を同一基板上に実装することである.SOI光検出器の感度を大幅に向上させる技術を開拓するため,本研究では受光面上に金ナノ粒子を付着した新しいSOI-PINフォトダイオードを開発する.SOI-PINフォトダイオードの光吸収効率向上のため,デバイス作製および計測だけでなく,シミュレーションによる吸収増大メカニズムの解明と構造最適化を実施する.平成24年度は,(1) SOIフォトダイオードの作製,(2) 金ナノ粒子付着密度制御と吸収スペクトルの取得,(3) 金ナノ粒子の粒径と密度の最適条件の探索,に取り組んだ. SOIを厚さ100nmに薄膜化すると同時にパターニングを施し,イオン注入によりPINを形成した.受光面積は50ミクロン×50ミクロンを基準として,幅や長さを変えた構造を複数作製した.熱酸化によりSOI表面にシリコン酸化膜を形成後,アルミニウムにて配線することによりフォトダイオードを作製した. シランカップリング剤と金コロイドを用いることにより,金ナノ粒子をシリコン酸化膜上に付着した.金コロイドの濃度,ディップ時間により,金ナノ粒子の付着密度を調べた.SEM観察により,粒子密度と単分散性を確認した.吸収スペクトルを取得し,波長520nm近傍に吸収ピークが現れることを確認した. 作製デバイスをモデル化し,SOI内部の光吸収効率を計算することにより,金ナノ粒子の粒径と密度を最適化した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度の研究計画を全て遂行し,期待通りの研究成果が得られているため.
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度以降は,(1) 作製したSOI-PINフォトダイオードのデバイス評価,(2) 金ナノ粒子付きSOI-PINフォトダイオードのデバイス評価,(3) 金ナノ粒子周期配列手法の確立,に主に取り組む.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に計画しているデバイス評価に必要な物品を主に購入する.
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