本研究では、レーダーに必要なビームステアリング技術を、簡易な構成で高性能・低コストで実現できるPush-Push 発振器アレーについて検討した。反射型Push-Push 発振器と相互同期型結合回路(副発振器間に接続)、反射型Push-Push発振器と相互同期・注入同期型結合回路(共振器間に接続)、正帰還型Push-Push発振器と注入同期型結合回路(帰還ループ間に接続)、3つの構成について検討を行った。いずれの場合も、Push-Push原理により、結合回路における制御信号の移相量の2倍以上の出力信号移相量を得ることができ、小型簡易な構成の回路で広範囲のビームステアリングの実現が可能になった。
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