研究課題/領域番号 |
24560415
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
面谷 信 東海大学, 工学部, 教授 (80297192)
|
研究分担者 |
前田 秀一 東海大学, 工学部, 教授 (30580493)
藤川 知栄美 東海大学, 工学部, 准教授 (70319375)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 投影 / 電子ペーパー / プロジェクタ / 画像 / 映像 / ディスプレイ / LED / 照明 |
研究概要 |
より高コントラストの映像投影を実現するための電子ペーパーアクティブスクリーンの白/黒切り替え時間比の最適化のための理論検討として、スクリーンの白/黒切り替え時間比をパラメータとしたコントラスト算出式を導出した。理論検討の結果、投影映像のコントラストは室内照明照度、スクリーン白/黒濃度比、プロジェクター輝度が与えられているときデューティ比P(スクリーンの白/黒切り替え時間比)に関する双曲線関数の一部として表されることを導いた。この理論検討結果を実測実験結果と比較した結果、増減の傾向は一致するが、コントラストの絶対値としては理論と実測値の間に約2倍の開きが残っており、実測実験の条件の詳細再検討とともに理論式における投入数値の妥当性について再検討が必要であることが判明した。 一方で、本方式により映像投影を行った際の観察者の映像に対する印象を、定量的主観評価により計測した。従来システムを基準として、本方式の新システムの印象について被験者(8人)での主観評価を行い、とても良いと感じたら+2、とても悪いと感じたら-2、変わらないと感じれば0とし、被験者の回答数値の平均を取った。結果として、映像の鮮やかさ、映像の明るさ、映像のコントラストにおいては向上し、スクリーンのちらつきにも低下は見られず、室内照明のちらつきにおいても低下は見られなかった。映像の鮮やかさ・明るさ・コントラストを向上させつつ、懸念点である照明とスクリーンのちらつき感には劣化が見られないという結果であり、当初の狙いが主観評価面で確認されている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
映像の鮮やかさ・明るさ・コントラストを向上させつつ、懸念点である照明とスクリーンのちらつき感には劣化が見られないという当初の狙いが主観評価面で確認されており、本研究で開発する方式の妥当性が確認できている。
|
今後の研究の推進方策 |
理論検討結果を実測実験結果と比較した結果として、増減の傾向は一致するが、コントラストの絶対値としては理論と実測値の間に約2倍の開きが残っている点について、実測実験の条件の詳細再検討とともに理論式における投入数値の妥当性について再検討を行い、その再検討の過程においてより高性能の映像表示を実現するための方向性を得る予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
より高鮮明の映像表示を可能とするための表示ユニットの試作を行うとともに、今年度の研究成果を発表し発信するための国際会議、国内会議への出張旅費として使用を予定する。
|