研究課題/領域番号 |
24560415
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
面谷 信 東海大学, 工学部, 教授 (80297192)
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研究分担者 |
前田 秀一 東海大学, 工学部, 教授 (30580493)
藤川 知栄美 東海大学, 工学部, 准教授 (70319375)
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キーワード | 投影 / 電子ペーパー / プロジェクタ / 画像 / 映像 / ディスプレイ / LED / 照明 |
研究概要 |
投影画像には自然光や照明の光と重なると、映像が白っぽく不鮮明になる問題があり、プロジェクター投影中は部屋を暗くするのが通例である。しかし部屋を暗くするとメモが取れないなど、作業面で不便が出てしまう。本研究では、動画再生の確認、プロジェクターのデューティ比最適化によりさらに見やすい映像投影システムとすることを試み、効果の確認を行った。プロジェクター、室内照明、スクリーンを制御するにあたり最終的なシステム構築のデューティ比Pを考えた上での各装置の最適な周期のタイミングを算出し、実測値と比較する。測定方法はスクリーンを3×3の9つに区分けし、それぞれ測定した輝度の平均値の比を取ることでコントラストの値とした。今回、理論式と実測値を比較し、理論式の優位性、デューティ比Pの最適化をはかっている。今回の測定では黒スクリーン比率が高くなるにつれ、デューティ比Pは高くなる。実測値においてはコントラストピーク時に黒スクリーン40%となり、理論式とは異なる結果となった。検討結果から、計算値、実測値ともにデューティ比増加に伴って減少する傾向にあり、実測値においては計算値の2倍以上の数値となった。最適なデューティ比のピークは見られるが、実測値、計算値共に再確認が必要である。 一方、動画の再生確認では、映像の鮮やかさ、映像の明るさ、映像のコントラストにおいては向上し、スクリーンのちらつきにも低下は見られず、室内照明のちらつきにおいても低下は見られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目指す効果についての官能評価として被験者実験を行ったところ、従来システム(照明ON)に比べ、新システムは映像の鮮やかさ、映像の明るさ、映像のコントラストにおいては向上し、スクリーンのちらつきにも低下は見られず、室内照明のちらつきにおいても低下は見られなかった。照明のちらつきにおいては少し低下が見られたが、変わらない回答結果が多く各項目においてほとんど劣化は見られていないことから、当初の狙いが達成されつつある。
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今後の研究の推進方策 |
表示パネルのコントラスト、パネルサイズにまだ課題があり、これらの点に関して検討を強化する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度の購入物品等が当初の予定よりも廉価に済ませられたので、若干の金額を余剰させることができたが、次年度の購入物品等の費用が当初より不足気味であるので、次年度使用額として繰り越すこととした。 購入予定の消耗品である表示媒体材料類の購入費用を当初より廉価に見積もり過ぎている点があり、前年度からの繰越金をその不足分に充当する計画である。
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