数nm以下の超微細CMOS構造として有望なSi膜厚T0.5nmの二次元Si(2D-Si)を形成することに成功し,その量子的閉じ込め効果による物性変調を実験的に実証した.フォノンの閉じ込め効果による低波数側のRamanスペクトルを確認できた.更にTの減少とともに,より低波数側のRamanスペクトルが観測できることも実証した.また,PL法により,2D-Siのバンド構造の変調効果,即ち禁制帯幅Eの増大効果を実証した.EはTの減少とともに急激に増大し,3D-SiのEの1.1eVより約0.6eVも増加することを実証した.更に,不純物によるEナローイング効果が,3D-Siより低下することも明らかにした.
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