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2013 年度 実施状況報告書

ミリ波帯漏洩波を利用した位置情報検出システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 24560428
研究機関同志社大学

研究代表者

辻 幹男  同志社大学, 理工学部, 教授 (50148376)

キーワード漏洩波アンテナ
研究概要

スタブ装荷リッジ漏洩導波管をアレイ化した場合の相互結合特性の数値的検討を行った。その結果、スタブリッジ導波管の断面横幅で定まるアレイの最少間隔を想定した場合でも、アンテナ長10波長に対して空間を介した結合量は-30dB以下であり、この種のアレイアンテナの設計時には相互結合の影響は無視しても問題ないことが明らかとなった。今後、独立したアンテナがアレイ化したものとして設計をすすめていくことにする。もう1つの研究目的としている右手系/左手系複合平面回路回路線路については昨年度の成果として得られた右手系と左手系両漏洩領域の間に存在する阻止域のないバランス条件を満たす単位セル形状構築の等価回路論的な考え方をさらに発展させ、バランス条件を満足しつつ漏洩の生じる動作周波数を制御できる単位セル形状を開発した。この形状はマイクロストリップ線路で構成される主線路を凹型にし、2つの突起部分に各々方形ホールを設けたもので、単位セルの周期で周波数を制御したのち、2つのホール幅を調整することでバランス条件を満たせることを数値計算結果ならびに10Ghz帯で試作した3種類の漏洩波アンテナからの放射特性の測定結果から検証した。以後平面回路線路のアンテナとしてはこの新たに開発したアンテナを使用していく。また導波管を用いた右手系/左手系複合線路として遮断導波管内に誘電体基板付金属パッチを単位セルに用いる形状についても検討を進め、良好な結果を得ており、今後、漏洩波アンテナとして使用の可能性について更なる数値的検討および実験的検討を行っていく。最後にアンテナ周辺回路として新たに減衰極を複数、所望の周波数に設定可能なCul-de-Sac結合行列に基づくフィルタ構成について検討行い、2層構造の5段オープンループマイクロストリップ共振器フィルタを開発した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

導波管および平面回路線路の単位セル形状として新たな構造の着想が生まれ、その特性評価に時間を費やしたため、漏洩波アンテナをアレイ化して測定する段階に至っていないことが少し遅れている原因である。

今後の研究の推進方策

新たな単位セル形状を用いてアンテナのアレイ化に向けた設計並びに測定を精力的に行うとともに、26年度の目標であるアンテナの低サイドローブ化についても予定通り研究を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Broadband reflectarray with convex strip elements for dual-polarization use2013

    • 著者名/発表者名
      T. Ttoyoda, D. Higashi, H. Deguchi, M. Tsuji
    • 雑誌名

      Proceeding of International Symp. on Electromagnetic Theory

      巻: 1 ページ: 683-686

    • 査読あり
  • [学会発表] Cul-de-Sac結合行列を用いた窓結合平面回路帯域通過フィルタ2014

    • 著者名/発表者名
      杉本 雄紀,出口 博之,辻 幹男
    • 学会等名
      2014年 電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      20140318-20140321
  • [学会発表] バランス条件を満たした右手系/左手系複合伝送線路単位セル形状の一検討2014

    • 著者名/発表者名
      横田 健太郎,出口 博之,辻 幹男
    • 学会等名
      2014年 電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      20140318-20140321
  • [学会発表] 4軸対称構造を有するリフレクトアレー用任意形状素子の最適化設計2014

    • 著者名/発表者名
      浅田 智也,出口博之,辻 幹男
    • 学会等名
      2014年 電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      20140318-20140321
    • 招待講演
  • [学会発表] 低交差偏波特性を有するリフレクトアレー用任意形状素子の最適化について2013

    • 著者名/発表者名
      浅田 智也,出口博之,辻 幹男
    • 学会等名
      電気学会電磁界理論研究会
    • 発表場所
      星野リゾート 青森屋
    • 年月日
      20131114-20131116
  • [学会発表] 低交差偏波特性を有する任意形状素子により構成されたリフレクトアレー2013

    • 著者名/発表者名
      浅田 智也,出口博之,辻 幹男
    • 学会等名
      2013年 電子情報通信学会通信ソサイエティ大会
    • 発表場所
      福岡工業大学
    • 年月日
      20130923-20130926

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公開日: 2015-05-28  

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