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2012 年度 実施状況報告書

放射線による過渡的な局所昇温現象とそのソフトエラー耐性への影響

研究課題

研究課題/領域番号 24560435
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

小林 大輔  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (90415894)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード電子デバイス・機器 / 放射線 / ソフトエラー / 熱
研究概要

本研究では,放射線が原因となって電子デバイスが引き起こす「ソフトエラー」と呼ばれる誤動作現象を取り扱う.この誤動作現象はデバイスの信頼性を損う原因となっており,対策のためにその発生過程の正しい理解が必要である.放射線が電子デバイスに侵入すると材料中に電子(正孔)を発生させ,これがノイズとなってデバイスが誤動作すると理解されているが,この際に伴うであろう物質の温度上昇については,その影響が議論されていない.本研究ではその影響を数値計算技術を用いて検討する.
1年目にあたる本年度は,その影響を定量的に調査するために必要となる数値計算環境の構築を進めた.すなわち,(1)粒子輸送シミュレータを導入した.モンテカルロ法に基づくものであり,放射線と物質の反応を素過程から計算する.これを用いて放射線によってどの範囲でどの程度温度変化するのか解析を始めた.(2)必要な計算機を選定・導入し計算環境の構築に着手した.粒子輸送シミュレータはモンテカルロ法に基づいているため計算量が膨大となる.これを高速に処理する環境を用意した.この計算環境において,計算結果のやりとりに必要なインターフェースの設計・実装が次年度の課題として残された.(3)放射線を用いた予備実験を行なった.酸化膜加工したシリコン基板に放射線を照射すると熱的な効果によって変形することが知られている.これをシミュレーションの妥当性を検討するためのデータとして利用したいと考えている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計算結果のやりとりに必要なインターフェースの設計・実装に時間を要している.

今後の研究の推進方策

計算結果のやりとりに必要なインターフェースの設計・実装が課題である.引き続き,そのための方法について検討を進める.高度なプログラム知識が必要となる可能性があり,その場合は専門家に指導・協力を求めることで,研究を推進する.

次年度の研究費の使用計画

課題となっているインターフェースの設計・実装に専門家の指導・協力を求める際に活用したく当該研究費を繰り越すこととした.

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公開日: 2014-07-24  

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