本研究では3導体電力線が電力線通信信号の伝搬特性や漏洩量に対する影響を検討した. 伝搬特性の研究では,3導体電力線や電子機器をモデル化して配電系を構築して伝送特性を測定すると同時に解析を行った.その結果,電源線のグラウンド線として,真ん中の導体を使用した方が伝送特性への影響が小さいことがわかった.一方,漏洩信号成分の研究では,直線の3導体電力線を回路網でモデル化して電力線より10m離れた距離における最大漏洩磁界強度を解析した.その結果,概ね,3線の電力線から漏洩する磁界強度は2線の電力線から漏洩する磁界強度より小さいことがわかった.
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