研究実績の概要 |
平成26年度の研究成果は以下の通りである。 昨年度はノイズ除去を目的とした高ダイナミックレンジ画像の復元手法を提案したが、それを更に発展させ、高速でかつ高精度に復元が可能な高ダイナミックレンジ画像生成アルゴリズムを開発した。さらに同一シーンにおけるボケのある画像とボケの無い画像とのマッチングをとり、色変換することで位置ずれのある画像間でも良好に色転送ができる技術を開発した。 さらに本年度は画像を反射率画像と陰影画像に分解することで光源色の影響を削減する新たな手法を提案した。一般に高ダイナミックレンジ画像をトーンマッピングすると、彩度に大きな変化が加わり、不自然な画像になる現象がしばしば起こる。これを固有画像分解により軽減する手法を開発した。複数枚の多重露光画像を入力とし、画像分解問題を凸最適化問題として定式化することで、従来法よりも高い精度で分解ができることを確認した。またそれをトーンマッピングに応用することで彩度の変化が軽減されることを確認した。 昨年度および今年度の研究成果に対して積極的に対外発表を行った。IEEEのフラグシップ会議であるInternational Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing (ICASSP 2014)4件 および IEEE International Conference on Image Processing (ICIP 2015 発表確定)3件を含む、合計8件国際会議で論文を発表した(発表予定含む)。また電子情報通信学会論文誌Aに3件のフルペーパが掲載された(採録決定1件含む)。
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