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2013 年度 実施状況報告書

空間分割多重MIMOーOFDMシステムにおける送信ダイバーシチ構成法

研究課題

研究課題/領域番号 24560475
研究機関千葉工業大学

研究代表者

佐波 孝彦  千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (60293742)

キーワードMIMO / 空間多重 / OFDM / ダイバーシチ
研究概要

本年度は,昨年度に引き続き,空間多重(SM: Spatial Multiplexing)を用いたMIMO-OFDMシステムにおいて,伝送速度を下げずに,ダイバーシチ利得を得るためのプリコーディング手法を検討した.周波数領域の信号処理により,次に示す三種類の組み合わせによるプリコーディング処理(本研究ではこれを相互重畳伝送と命名した.)を検討した.(1) 同一アンテナ内の複数のサブキャリア間で行う相互重畳伝送,(2) 異なるアンテナの同一サブキャリア間で行う相互重畳伝送,(3) 異なるアンテナの異なるサブキャリア間で行う相互重畳伝送である.その中で (1) の手法がもっとも性能がよいことを明らかにしている.ただし,大会や国際会議への投稿を通じて,受信機の復調時における計算量の多さを問題点として指摘された.平成25年度は,この問題にも着目し,計算量を低減可能な改良型相互重畳伝送と計算量を削減可能な新たな復調方式を検討した.提案方式は複数のシンボルを重畳して伝送する方式であるが,重畳シンボルをベースレイヤシンボルと拡張レイヤシンボルに分けて重畳することによって,計算量を大幅に削減しつつ,特性を劣化させない復調が可能であることを明らかにした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度の研究実施計画に記載していた計算量削減に関して意欲的に取り組み,従来とは異なる形の相互重畳伝送を考案するとともに,計算量を削減可能な復調方式を新たに考案した.MIMOシステムにおける受信性能を明らかにし,各種処理量の軽減手法と受信性能のトレードオフも明らかにできた.そのため,当初の予定通りに研究が進展していると考えられる.

今後の研究の推進方策

平成26年度は,引き続き計算量の削減可能な復調処理について検討する.手法の考案自体は済んでいるが,特性を明らかにする検証作業(従来手法の計算)に時間がかかるため,継続的に行う予定である.また,今までに得られた知見を元に,マルチユーザ環境に適した相互重畳伝送のプリコーディング処理を検討していく予定である.以上のことを数学的見地または実験的検知により検討していく.また,研究課題の最終年度ということで,今までに得られた知見を論文にまとめ,ジャーナルに投稿する準備を行っていく.

次年度の研究費の使用計画

年度末の2月に採録が確定し,発表が5月の国際会議があり,その登録参加費を処理する予定でいたが,領収書がすぐに発行されなかったため,次年度に持ち越しとなった.
当初の予定どおり,国際会議の登録参加費に使用する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Modified mutual superposition transmission with complexity-reduced detection for spatial multiplexing OFDM systems2014

    • 著者名/発表者名
      Kei Kaiho and Takahiko Saba
    • 学会等名
      IEEE Vehicular Technology Conference Fall
    • 発表場所
      Vancouver, Canada
    • 年月日
      2014-09-14 – 2014-09-17
  • [学会発表] Mutual superposition transmission for spatial multiplexing OFDM systems2014

    • 著者名/発表者名
      Takahiko Saba
    • 学会等名
      IEEE Vehicular Technology Conference Spring
    • 発表場所
      Seoul, Korea
    • 年月日
      2014-05-18 – 2014-05-21

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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