研究課題
研究申請時の提案通り、理論的限界であるサンプリング定理の限界を超えた超解像技術を完成し、リアルタイム動作可能なハードウエアを完成させた。完成したハードウエアはハイビジョン・4K変換装置として、製品化に結びつけた。研究成果は、世界最大の放送機器展であるNAB2014、放送規格標準化団体SMPTEが主催するSMPTE2014において発表し、大きな関心を集めた。ITU-R BT.500に準じた主観評価実験も行い、提案技術が市販の超解像機能付き4Kテレビより圧倒的に高画質である事も定量的に示した。以上より、本研究提案時に示した目標は完全に達成された。3年間で論文2本、査読つき国際会議発表21本、国内学会発表21件を行った。本製品は実用化され、放送局、プロダクション、民間研究機関に導入された。超解像技術は、これまでさまざまな研究が行われてきたが、いずれの手法も映像のリアルタイム処理は不可能であった。また、再構成超解像に代表されるように特定の画像にのみ効果のある手法や、学習型超解像のように大きなデータベースを必要とし、リアルタイム処理はおろかコストの上でも実用化に結びつかなかった。このような状況下、ハイビジョンテレビや4Kテレビの多くに超解像機能搭載を謳う製品が販売され、従来技術と大差ない画質改善しか行えないにも関わらず、超解像技術を全面に押し出した営業活動が行われてきた。本研究では、これらの製品が主張する解像度改善を遙かに上回る高解像度化を実現し、既存製品との画質差も定量的に測定し複数の学会で報告した。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (4件)
SPIE Electric Imaging 2015
巻: Paper 9399-38 ページ: 1-12
Intelligent Signal Processing and Communication Systems (ISPACS) 2014
巻: (ISPACS 2014 ページ: 17-22
2014 Society of Motion Picture and Television Engineers (SMPTE)
巻: SMPTE Journal 2014 ページ: 1-6
ICETE2014
巻: SIGMAP ページ: 149-157
the 68th NAB
巻: 4C-1 ページ: 75-80
映像情報メディア学会論文誌
巻: 68-4 ページ: 169-173